2016年09月04日

バレルについて

バレルについて


今回は銃の「集弾性」のキモとなるバレルについて。

モデルガンからエアガンに移行する黎明期からこっち、
一番進化したのは言うまでも無く「BB弾」ですが、
その次に進化したのが「バレル(インナー)」です。

最初期(70年後半から80年代)の頃は「プラ製」が当たり前で、
その次に「アルミ製」が一般的でした。
(「マルシンM1カービン」はアウター/インナー一体のアルミ製でした。)

今では当たり前の「真鍮製」も一部の高級モデル、
もしくは「カスタムパーツ」でしか無かった時代です。
また当時の精度は今と比べ物にならず「精密真鍮製バレル」でも
内径は6.08mm位だったと思います。これはBB弾の精度が悪く、
今では「5.95mm ±0.01」が当たり前ですが、
当時はそんな精度はありえない数字でした。
なのでバレル内径も極端にタイトに出来ませんでした。

バレルの種類としてはノーマル、テーパードバレル
(銃口部分の内径が広く奥に行くにしたがって狭くなる)、
サイクロンバレル、
(現在のタニコバ「ツイストバレル」。当時は「MGC」のみ採用)
ダブルボア・サイクロンバレル
(「ツイストバレル」のテーパード版)、
ストレート・ライフリングバレル
(アサヒ製(シェリフ製)は外周に8本有りマグナス効果を狙ったもの、
アングス製は上面に1本のみあり、バレル内部の流速差を使い
HOP Up効果を狙ったもの)
テフロンバレル
(TNパーフェクトバレルに見られる内部の滑らかさを狙ったもの)
など試行錯誤の時代でした。

まあ懐古厨な話をしてもアレなので話を現在に戻して、
「バレルは変えた方がいいのですか?」とは良く聞かれる話ですが、
現在の銃ではノーマルでも十分な精度が出ていますので変える必要性は
殆ど有りません。ただ、海外製は精度が出ていないので変えた方が無難です。

以下、筆者が試したバレルのレビューです。

バレルについて

まずは「TN パーフェクトバレル」です。
テフロンコートの内径6.04mmの精密バレルです。
老舗のメーカーだけあって信頼性と対応バリエーションの
豊富さは郡を抜いています。性能ですが、
純正+αの安定/集弾性を得たいならまず間違いない製品です。

バレルについて

次はPDI RAVEN01インナーバレルです。
内径6.01mmの超タイトバレルながらも値段の安さ、BB弾の公差を
吸収しやすく素直な弾道を描くバレルです。
ただ初速を上げすぎると弾道が暴れやすくなるので注意が必要です。

バレルについて


バレルについて

次にルーズバレルのLayLax製デルタストライクバレルです。
内径6.20mmのルーズバレルですが、チャンバー部分は別部品で
内径6.05mmの3点保持でBB弾の公差吸収を容易にし、集弾性の
安定化を図っています。ただルーズバレルは基本Hop Upの力だけで
飛ばしているので弾道が乱れやすく少しのブッシュでも弾道が
乱れてしまいます。さらにこの別部品のチャンバーが経時劣化で
ガタつきが出てしまうので弾道が乱れます。(最悪外れます)

バレルについて

最後はタイニオ・コバのツイストバレルです。
内径6.04mm、ライフリング入りバレルです。性能は前記述の
MGC製品にあったサイクロン・バレルに見られるように集弾性は
群を抜きます。しかし、Hopとの相性はシビアなセッティングが
必要となりますので一般的ではないかも知れません。
ただ、セッティングが決まった時の集弾性は半端無いです。
というか「螺旋」は「漢の浪漫っ!」

以上、各バレルの特性を色々と紹介してきましたが最終的には
射手が求める銃の特性に左右されますので各自、
自分のスタイルにあったバレルを選定して頂ければと思います。

コメント頂けると幸いです。






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Posted by Tomo工房  at 00:43 │Comments(2)雑談系

この記事へのコメント
初めまして。いつも興味深く拝見しております。コメントさせていただきますm(_ _)m
初速調整など特殊な場合を除き、私もインナーバレルは純正が無難でいいかなと思います。特にマルイは^ ^
海外製ガスブロ長物ですが、必要に駆られて使用したRAVEN01やマグナスバレルは素晴らしい命中精度でした。
デルタストライクバレルですが、友人によるとスリックパッキン&モヒカンの組み合わせでボアアップシリンダーとの相性が最高、ロングレンジでM14がチート武器と化しているそうです。
学生の頃いわゆる「近所のにいちゃん」に貰ったMGCのベレッタに入っていたサイクロンバレルに驚愕した過去もあり、HOPツイストバレルに興奮したものです。価格的になかなか手を出せずにいましたが…。ゲーム歴30年以上の先輩が「超長射程は無理だけど、精度でツイストバレル+最適ホップにかなうものはない」と絶賛していました。私も触発されてツイストバレルを買い、…今は初速調整のためにGHKのガスブロAKMに入れています(・_・;
Posted by m14gbbshooterm14gbbshooter at 2016年09月07日 02:31
m14gbbshooter様 >>
コメント有難う御座います。
「ツイスト」はその性質上、長距離射撃は難しいですが、バランスが取れたときは圧倒的な性能を示してくれます。
その昔、J規制が緩かった頃は50mでコーヒー缶にヒットさせる離れ業もやってのけました。
ただ調整がシビアすぎるのであまり使ってる方は居ませんね。
参考までに「ツイスト」+「モヒカン」+「フルサイズシリンダー」+「0.3gBB弾使用」で組むと最凶のチート銃になります。
(0.3gの使用認めてくれるフィールドは少ないですが)
Posted by Tomo工房Tomo工房 at 2016年09月07日 23:17
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